「伝える」を届けるブログ

都内の大学で哲学を専門として学んでいる3年生です! ここで哲学ときくと、現代においてマイナーな分野にされているというイメージを抱かれるかもしれません。そういったマイナーな「哲学」から世の中を見るとどう見えるのか?どう役に立つのか?といったことを中心にブログにしていこうと思います! その他映画や本のレビューを公開していきますので是非チェックしてみてください!

「育メン」という言葉の違和感 前編 第31話

〈読んでいただきたい方〉

ジェンダーに興味がある方

ジェンダー問題について議論したことがある方

・このブログを楽しんで見てくださっているアナタ

 

「育メン」にひっかかる

こんにちは!!

 

今日は少しジェンダーに関する内容を取り扱っていこうかなと思います。

 

というのも、今日とある本を読んでまして、

その本の中に「育メン」という言葉が登場しましてですね、、

 

「育メン」っていうのは、「育児」と「メンズ」という言葉の合体ですよね。

 

育児をする男性といった、最近新しく生まれた概念や言葉なのかなと思うのですが、

 

この言葉は一見理想的な言葉に見えましたし、理想的だと思ってました。

 

しかしよくよく考えてみるとこの「育メン」という言葉に関して、

とても違和感を覚えました。

なのでそれについて考察をしていこうかなと思います。

 

前提がおかしくないか?

まず、なぜ違和感を感じたのか、少し自分の中で内省をしてみました。

 

その結果はわかったのは、「育メン」という言葉の前提に

 

「子供の育児は女性がするもの」という認識があるからだと思いました。

 

「育メン」のように新しい概念として生まれた言葉は、

今までに現れていなかった特異的な現象であるということです。

 

つまり、子供の育児を男性が行うというのは社会的に見ると特異的な現象だったわけです。

 

これ単体では、「夫婦で話し合えば良いじゃん」とおっしゃる方がいるかもしれませんが、

このことが問題なのではなく、ここから派生する問題に焦点を当てていきます。

 

それは、女性の社会的権利や、男女の格差問題です。

 

これについて少し述べていきます。

 

男性が女性を支配する構造 

そもそも「育児は女性がするもの」という観念が

現代のうちどれほど受け入れられているのかということが気になりますね。

 

自分は男なので、経験的には男性のフィルターを通してしか物事が見れないわけですが、

昨今女性の社会進出が進んでいる今、育児は女性がするものという考えはそもそも古い以前に、

育児はどちらかが引き受けるという考え自体が危険かなとも思いました。

 

子どもから見たら父も母も同じ親なわけですし。

 

現代は以上にして、次は歴史を見ていきたいと思います。

 

思うに「男は働け!!」という言説は、

 

昔において力のある男性が労働、兵役の義務であったり、狩猟であったり等に起因するもので、一方上記のような労働に携わらない女性は家庭内の家事育児に留まっていたのかなと思います。

 

当然生きていくには「資産」が必要です。

従って「資産」を得る男性の方に価値が置かれ、

相対的に女性の価値が下がるというということが女性の社会的地位後退の一つの過程として考えられるのかなと自分は思いました。

 

この役割分担によって見えるのは、「労働している人の方が価値があるだろう」という認識。

 

そして、価値が高い男性が女性に対して「対等ではなく支配」という行為をなすこと。

 

これが歴史を遡ると見えてくる現象かなと思います。

 

昔の結婚感と支配構造

一昔前は結婚も男女平等という意味をもっておらず、

 

○男性が女性に対して所有権を行使する(家事、雑用、育児、性交等)

 

という構造が見えます。

 

このようなことが当たり前とされてきた時代においては、

そもそも上記の問題に異論を申すことすらできないので厳しい環境ではありますか、

今はそういった女性問題に意識が向かれている時代でもあるので

積極的に問題提起する余地は増えてきたのかなと思います。

 

この「男性が女性を支配する」という構造を問題と捉えます

なぜならそういった構造が一端となり女性の社会的地位の低さ

具体的には賃金のような問題であったり、

売春のような男性の所有権という構造が見られる文化

 

に頒布していくと考えたためです。

 

このように問題をまとめて、前編は終わりにさせていただきます。

 

次回予告

後編はこの問題に対する解決策を考えていこうかなとも思います。

 

ブラックなテーマになってしまいました。

しかし現実は楽しい事ばかりですので、張り切っていきましょう!

 

では今日はこの辺で!

見てくださってありがとうございました!!