常識を疑い続けた営み-哲学の全体像を掴む上で役立つであろう書籍5選 第97話
0.哲学の全体像を掴む
こんにちは!!!
今回は哲学に今まで触れたこと無いけど触れてみたい!!という方を対象に、
「初学者向け西洋哲学の全体像を学べる本」を紹介したいと思います!!
歴史や政治、経済や化学の入門書は多いのですが、哲学の入門書は選ぶのが難しいですよね。
あくまで私個人の体感として「読みやすい!」と思ったものを取り上げるので、是非他の情報と比較しながら選んでみてください!!
それでは本編へどうぞ!!
1.オススメの哲学教科書
①『西洋哲学史』 著 岩崎 武雄
大学の西洋哲学史という授業を担当してくださった先生に教えていただいたものです。
正直かなり古い書籍です。
しかしまさに「西洋哲学史の教科書」という印象です。
というのもソクラテス以前のミレトス学派やエレア学派についてもしっかりページが割かれていますし、あまり触れられない文芸復興期の歴史(人文主義、宗教改革等)の解説も充実しています。
プラグマティズムや分析哲学、ドイツの実証主義といった最近の哲学思想も取り上げられているので、哲学史の全体像を掴む上ではGOODなのではないでしょうか。
②『西洋哲学史』 著 今道 友信
これまた西洋哲学史の書籍です。
先程紹介した『西洋哲学史』との差別化という観点で述べますと、全体的に口語体の文章であるのが特徴でしょうか。
というのも、この書籍はとある講義をテープに取り、文字に起こす形式で作られているからです。
そのためとても読みやすく、講義を聞いている感覚で情報がインプットされていきます。
内容としては古代ギリシャからニーチェまでがメインテーマで、おまけという形で20世紀初頭の哲学や新倫理学を述べているという構造です。
読み続ける体力がないよ、、、という方はこちらから読み始めても良いかもしれません。
③『反哲学入門』著 木田 元
わかりやすさで言えば哲学史の書籍の中でトップクラスであろう本です。
もともと哲学(イデアのような超越的存在を据える意味での)というのは欧米人の思考であると著者は述べ、日本人には無い思考法であると著者は述べます。そういう意味での「反」哲学であるという意味でのタイトルでしょう。
カントの説明は恐ろしく感動しました。カントは哲学の中でも難解な部類に入ると思っていますし、個人的に何回も泣かされてきました。しかし本書では例えばカントの「物自体」と「現象界」の関係性をわかりやすく解きほぐしてくれています。
とても面白いので、是非購入してみてください。
④『形而上学』著 スティーブン・マンフォード 秋葉 剛史 北村 直彰 訳
「形而上学」は「けいじじょうがく」と読みます。
倫理学、論理学、認識論と並ぶ哲学の主要テーマの一つです。
例えば、「時間とはなにか」「性質とはなにか」という抽象を極めた問いを提起する学問です。
そのような抽象的な問いを平易な言葉でわかりやすく解説してくれているのがこの本です!
哲学史というよりは、哲学の考え方を学べるのかなと思います。
僕も学部1年生のときにこの本を読みましたが、理解できましたよ!!
少々高いですが良書かと思いますので、是非参考にしてみてください!!
2.補足書籍
上記の本だけじゃ言葉が難しすぎるという方のために、以下の参考書籍を紹介させていただきます。
①『哲学大図鑑』 著 ウィル・バッキンガムほか
とても高価です。しかしタレスや老子等の相当古い哲学者から、2000年代の哲学者まで重厚な説明がなされています。
言葉の解説も記載されており、かなり網羅していると言えます。さらに図解も掲載されており、まさに大図鑑です。
よろしければ参考までに!!
3.常識を疑うことの難しさ
哲学は「常識を覆し続ける営み」という側面もあると思っています。
例えば近代哲学を創り上げたデカルトは、当時の常識であるアリストテレスやスコラ哲学を否定し、新たな哲学体系を創り上げました。
そのような常識を覆す営みは現代に生きる私でも感銘を受けるばかりです。
新たなサービスを生むには、常識の外に出ないと見つけられないのかもしれません。
「当たり前」という言葉に支配されたくはないですね。
もし面白い!役に立った!なにか物申したい!という方のためにご意見箱を設置しておきます。
https://forms.gle/jmAgnCXxeixBKN4m9
それでは本日も読んでくださりありがとうございました!